全ての鳥が安全なわけではない
最初に見えるのは、遠山、花、岩、水、複数の扇面に枝を伸ばす松といった穏やかな風景です。しかし関係を追うと緊張が現れます。一羽の鷹は木に止まり、別の鷹は上空を飛び、地上の猛禽は獲物を捕らえています。小鳥は広い金地へ散っていきます。
クリーヴランド美術館によれば、軍人の注文主は静かな花鳥画の中に捕食場面を求めることがありました。鷹は武芸の力と結び付いていました。美と暴力が同じ景色にあるのは、後世の鑑賞者が偶然見つけた秘密ではなく、初めからの意図です。
金地は距離の働きを変える
左の山々は淡く遠く見えますが、その背後に連続した青空はありません。金箔が、大気、余白、反射光を同時に担います。濃い墨は筆圧のわずかな変化で枝を描き、岩絵具の色は輝く地の上に花と羽毛を留めます。
写真では金の明るさが一つに固定されます。しかし室内の屏風はそのように止まりません。角度の付いた扇面は、見る人が動くたびに異なる光を受け、鳥、枝、空白を交互に前へ出し、また奥へ退かせます。
四季を巡る旅の片側
この屏風は一双の片方で、二つを通した風景は右から左へ一年を進みます。春の梅から夏の燕子花、秋の桔梗、遅咲きの牡丹へ移ります。鳥も流れを動かし、水辺の鴨、華やかな孔雀、獲物を狙う猛禽が、異なる出会いを作ります。
独立して登録された一隻を使うことで、一つの作品の幅と折りのリズムを保てます。それでも画面外の片方は意味に欠かせません。この屏風は一日の風景を切り取っただけでなく、季節の連続を語る一章です。
署名ではなく、帰属という判断
美術館はこの一隻を狩野派の絵師、狩野松栄の作としています。一双の記録には狩野永徳と結び付ける極札もありますが、これは後世の鑑定であり、作者本人の署名ではありません。古い作品に高名な名前が記されていても、作者が自動的に確定するわけではないため、この区別は重要です。
慎重な表現は鑑賞の価値を下げず、来歴をより誠実にします。工房の伝統、家の系譜、後世の判断が、このような大画面の装飾画の記憶を形づくりました。その複雑な歴史の上でも、鳥たちは六つの扇面にわたって今なお劇を続けています。
出典と参考資料
- クリーヴランド美術館 単独の屏風作品、帰属、形式、寸法、捕食場面、画面の記述。
- クリーヴランド美術館 一双の屏風四季の展開、対となる屏風、鳥の象徴、帰属を示す極札。
- Cleveland Art、Discovering Japanese Screens日本の屏風の見方と理解を扱う美術館の刊行物。
