二本の木、二つの性格
右隻では、老いた梅の幹が曲がりくねり、裂けながら、暗い樹皮に紅い花を連ねている。左隻では、より滑らかな若木が白い花とともに立ち上がる。川はこの一対が単純な鏡像になることを妨げつつ、その曲線によって別々の屏風をまたいで両者を結びつけている。
化学によって変わった川
光琳は水の表現に銀を用い、その冷ややかな光沢を金地と対比させた。銀は時とともに変色するため、川はしだいに黒ずんでいった。この変化は今ではこの作品のなじみ深い姿と切り離せないものとなっており、歴史上の色彩が今日目にする色彩と必ずしも一致しないことを思い起こさせる。
簡略化によって研ぎ澄まされた自然
地平線はなく、説明的な背景もほとんど存在しない。文様化された波、たっぷりと置かれた岩絵具、そして注意深く配置された花々は、自然の形を装飾的な構造へと変えながらも、その生命感を失わせてはいない。光琳の「たらしこみ」の技法は、幹に斑模様を生み出し、その滲むような色調が、平坦な金の世界の中で樹皮や樹齢、そして湿り気を感じさせる。
屏風が折れるごとに変わる一対
写真はこの作品を一枚の横長の画像へと平らにしてしまうが、実際にはそれぞれが一隻の屏風である。室内に置かれれば、その各扇はわずかに角度を変え、金地の上で光を異なるかたちで受け止め、川と木々の間に感じられる距離をも変化させるだろう。したがってこの構成は絵画であると同時に建築にも属している。その余白は、見る者が動くことで初めて生きた空間となる。
花々はひとつひとつは小さいが、周到に配分されている。紅い花の連なりは老いた幹に沿い、白い花は川を挟んで細い枝々に点々と咲く。どちらの木も一目では捉えきれない。枝は画面の端で途切れ、視線をふたたび暗い水面へと引き戻すからだ。再生は、ありふれた春の花畑としてではなく、二つの個性ある形のあいだの緊張に満ちたやり取りとして表される。
出典と参考資料
- MOA美術館 所蔵作品情報国宝指定、素材、屏風構成、そして所蔵の背景について。
- メトロポリタン美術館、琳派光琳、たらしこみ、そして琳派の意匠について。
